【オーバーローン獲得!】公庫との面談に持っていったもの、話したことを公開します

不動産投資

こんにちわ、ダオ(@dao_onnut)です。

2019年11月に日本政策金融公庫(公庫)から融資を受け、築古木造アパートを購入することができました。融資条件はオーバーローンで、自分のお金を一銭も出さずに購入することができました。この数年銀行の不正融資やかぼちゃの馬車等、不動産に関する問題で銀行からの融資が受けにくい状況下、不動産投資経験がない自分が好条件を受けられたのかを公開したいと思います。

注意

これから記載する内容は、あくまで私が融資を受けられた経験に基づく記事です。公庫の融資は融資を受けるあなたの属性や資産、人間性等をみて総合的に判断されるそうなので、同じ内容で融資を受けられることを保証する記事ではないことをご理解下さい。

面談に持参した書類は?

まずは公庫へ持参した書類です。1~3は融資の申込みをする際に提出した書類のコピーです。提出後一週間程度で、公庫の担当者より連絡があり面談時に4と5を持参するように言われました。実は6~8は公庫に提示していません。その理由は後で説明します。

公庫に持参した書類一覧
  1. 借入申込書(コピー)
  2. 創業計画書(コピー)
  3. 物件概要
  4. 通帳、資産とローン残高を証明するもの
  5. 公共料金の支払いが確認できる書類
  6. 周辺の賃料相場
  7. 賃貸需要ヒートマップ
  8. 収支試算表(15年間)

借入申込書

公庫で借入を申し込むためには借入申込書に必要事項(住所、氏名、連絡先、希望借入金額、希望返済期間等)を記載し、提出する必要があります。私の場合は希望借入金額を諸費用を含めた金額で申し込みました。もしかしたら地味ですが意外と重要なポイントかも知れません(笑)。ちなみに諸費用は物件価格の8%を見込み、15年の借入れを希望しました。結果は満額、10年の借入れとなりました。

借入申込書のフォーマットはこちらでダウンロードできます。

創業計画書

借入申込書と同時に創業計画書を提出する必要があります。創業計画書は事業を始めたい動機、サービス内容、事業の見通し(収入)等を記入します。この書類は仲介業者のAさんが作成してくれましたが、ご自身での作成をオススメします。Aさんは私にヒアリングをした上で作成してくれたのですが、一部事実と異なる記載があり、事前確認をしないまま公庫へ提出してしまったため、整合性をつけるのに余計な労力を割く必要があったためです。

創業計画書のフォームはこちら(公庫のページからエクセルでダウンロード可能です)

物件概要書

いわゆるマイソクです。仲介業者さんから入手したものを同封するだけです。敢えて言えば見やすいようにカラーで印刷した位だと思います。

通帳、資産とローン残高を証明する書類

ネットバンクを利用していて通帳がない場合は6ヶ月程度の入出金履歴を印刷して提出すれば問題ありません。資産を証明する書類については公庫担当者より事前にできる限りかき集めて提示した方が良いとアドバイスを受けたので、給与を受け取るメインの口座、公共料金や学費等を引落し用口座、ネット証券の残高証明書、子供のために積立てているジュニアNISAの残高証明書も持っていきました。タイの口座に預けっぱなしの通帳まで持参しましたところ、驚かれました(笑)

ローン残高についてはマイカーローンがあるので残高証明書を提出しました。これらの原本を持っていくと、公庫の方でコピーをして審査に使用します。

公共料金の支払いが確認できる書類

電気、ガス、水道の支払いが滞納していないかを確認できる書類が必要で、万一滞納している場合は融資対象外とのことでした。私の場合電気料金はクレジット払いになっているので、クレジットの明細を印刷して提出しました。

周辺の賃料相場、賃貸需要ヒートマップ、収支試算表

創業計画書と物件概要だけで面談をするのでは物件の競争力が分からないと思い作成しました。先程書いたとおり面談の流れから不要と判断し、提出しませんでした。担当者によっては融資を依頼するにあたってしっかり検討したかを知りたいと思うので、準備しておいて損はないと思います。賃料相場は賃貸物件のポータルサイトから印刷したものを提出しました。

ヒートマップはLIFULL HOME’Sの「見える!賃貸経営」がオススメです。物件の所在地をクリックしていくと、物件周辺エリアでの検索回数によって色分けされたマップが表示されますので、それを加工しました。

気になる面談の内容とは?

公庫から融資へのポリシー説明

担当者との面談が始まると、まず公庫について簡単な説明がありました。民間銀行の補完を行う位置づけで公庫は存在するので、民間の銀行が融資しづらい相手(お金のない創業者)への融資を行っていること。そういった方へ融資できるように、属性や資産だけでなく事業への想いも検討の対象となる。といった内容でした。

事前に色々調べていて、事業への想い(情熱)も評価の対象となることは知っていましたが、担当者の話のトーンから想いについて多く話す作戦に決めました。結果として上手くいき、担当者から物件への疑念が出てこなかったので事前に準備した資料は提示しませんでした。

不動産賃貸業を始めようと思った動機

先輩大家さんの書籍やブログで書かれていますが、面談時は「不動産投資」ではなく「不動産賃貸業」です。担当者としてはこの点が一番知りたく、融資を受けたい側からは想いを語るチャンスです。私は実体験をベースに以下のようなストーリーを展開しました。

  1. 大手企業でも破綻する時代で、給与以外にも収入の柱を作りたいと思った
  2. 私自身が子供の頃にお金がないことでやりたいことができなかった悔しさがあり、子供には同じ想いをさせたくないと思っている
  3. 不動産賃貸業は過去に祖父が営んでおり、事業としてなじみがあった
  4. 適正賃料で快適な生活を提供できれば社会的な意義があると考えた
  5. 将来的には外国人等賃貸がしづらいかたへ住居の賃貸もしたい

祖父はたしかにいくつかアパートを所有していましたが、30年以上前の話で無理やりひねり出して関連付けました(笑)

なぜ仙台で始めたいのか?

私は千葉県在住なのですが、購入できた物件は仙台市内です。これは仲介業者Aさんから、融資が閉まっている状況でも仙台の公庫は比較的融資の可能性を感じるとの提案からでした。

一方公庫としては敢えて仙台で創業しようとしている私の意図を確認したいことは予測できたのですが、「融資が受けられそうなので」という理由では通らない可能性が高く、理由付けにかなり苦戦しました。色々と考えましたが、あまり飾った回答は後でボロを生む恐れがあるので、事実に基づいたストーリーで説明をしました。

  1. 千葉在住なので首都圏で物件を探していたが、立地や価格、利回り等で取り組める物件がなかなか見つからなかった
  2. 仲介業者より今回の物件を紹介された際に正直驚いたが、何度か仙台に遊びに来たことがあったので、抵抗はなかった
  3. 兄が以前に転勤して仙台に住んでいた(その時東日本大震災が発生)
  4. 以上から仙台は縁のある土地なので、賃貸業を通じて地域に貢献したい

「土地勘がある(単純に物件のスペックだけで選んでない)」、「地域に貢献したい」といったキーワードが担当者に刺さったのではないかと考えています。地域への貢献は担当者の事前説明で思いついたフレーズですが、結果的に上手くいったと想います(笑)

その他

事前に行ったこと

借入れ当時200万円程の自動車ローンがありました。昨年事故ってしまい、車を新古車に買い替えたのですが月々の支払いが大きく、不動産投資を始めるにあたって中古車に買換え、120万円程度の残債、返済額を2/3にしました。これも公庫担当者に伝え、自分が不動産事業に本気で取り組む気があるのかのアピールにしました。

公庫の担当者はあなたの味方です

公庫の担当者は面接官ではなく、あなたの融資希望を審査に通すための味方だと考えましょう。担当者によるかもしれませんが、意地悪なツッコミはなく非常に友好的に話を聞いていただきました。また万一回答に詰まってしまった場合、逆に担当者に相談してしまうこともあり有効だったと思います。

いかがでしたでしょうか?公庫での融資は期間が短いですが利率が低く、築古物件にも通しが通りやすいので心強いパートナーになってくれます。こちらの記事で公庫での面談イメージを膨らませる参考となれば幸いです。

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